2023/01/23
トランスボーダーサイエンスキャンプを開催しました(2023年1月12日、13日)
2023年1月12日、13日にTRiSTARフェローおよびプリフェローを対象としたサイエンスキャンプを鬼怒川温泉ホテルで開催しました。
本プログラムでは所属機関・研究分野を超えた交流を行うことにより、多様な分野を専門に持つ研究者との人脈の拡大と、自己研鑽による自らの研究課題に対するインスピレーションの獲得を進めることを目的として実施し、第1期・第2期フェローおよびプリフェロー17名、ゲストスピーカー2名、主催関係者11名の計30名が参加しました。
【2日間で実施したプログラム内容の概要】
1.研究者間の理解を深める
~各若手研究者からの3分間スピーチとポスターセッションによるフリーディスカッション~
本セッションでは、分野の異なる相手にも理解できる表現と資料を用いて説明することでお互いの研究を理解し合うことを目的に、はじめに各研究者から3分間で自身の研究を紹介してもらい、その後、それぞれが準備したポスターにて詳細な内容説明やディスカッションをおこないました。この2ステップを実施することで、これまであまり意識していなかった分野のことも理解することができ、新たな研究者間の交流の場となりました。
2.経験豊富な研究者から学ぶ
~ゲストスピーカー2名による講演とフリーディスカッション~
ゲストスピーカーには、宇宙航空研究開発機構の渡辺英幸氏と産業技術総合研究所の吉田勝氏を招聘しました。渡辺氏からは「
プロジェクトの進め方、ミッション構想・創出」というタイトルで国際宇宙ステーションのプロジェクトを中心に遂行のポイントやミッションの課題解決のための方策など、苦労話も含めて具体例を示しながらわかりやすくお話いただきました。吉田氏からは「
「私の”トランスボーダー”体験」ー30数年の研究者経験を振り返ってー」というタイトルでご自身の国内外における多くのトランスボーダー体験を通じて得た気づきや、国研や内閣府におけるマネジメント経験について丁寧に紹介いただきました。ゲストスピーカーには講演以外にも2日間に亘る複数のプログラムに参加いただき、若手研究者との対話を通じて様々な切り口からの助言やご指導をいただきました。
3.研究者ウェルビーイングを考える ~グループディスカッション~
他の研究者/研究環境の事情を理解し、研究時間の使い方(工夫している点など)を学び、今後の自身の研究活動に生かすことを目的に、他分野の研究者間でそれぞれの研究環境の事情を座談会形式により共有しました。
4.学問分野を超えた共創余地を探索する:新分野の創出・価値の創造を議論しながら模索する
~グループディスカッションと学びの発表会~
文系、理系、専門分野をばらばらに構成した4つのグループに分かれて、「異分野融合で生み出しうる新分野や価値の創造とは」をテーマに討議しました。異なる分野の研究者との対話により、探求したい問いを出し合い、発想を広げ、異分野融合(トランスボーダー活動)で生まれる“新分野”や“価値の創造”を構想し、それがもたらす新たな可能性や未来像を協議する時間になりました。
全体のセッションを通して、異分野の研究者同士が直接対話することで多くの刺激を受けることができ、参加者からは有益な学びの場とであったとの声が多く聞かれました。