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2024/11/21

国際共同研究推進ワークショップ:「LET’S COLLABORATE! 国際共同研究のスキルを磨こう!」を開催しました(2024年11月13日)

TRiSTARフェローおよびプリフェローを含む全学の研究者、TRiSTARコンソーシアムの研究者を対象に、国際共同研究の推進に必要な知識やヒントを得て頂くワークショップ「LET’S COLLABORATE! 国際共同研究のスキルを磨こう!」を開催しました。本ワークショップは、筑波大学研究戦略イニシアティブ推進機構・研究マネジメント室が主催、TRiSTARプログラムが共催する形で行われました。当日は、学内の多くの部局からの研究者に加え、JST、お茶の水女子大学、茨城大学、森林総合研究所、国立環境研究所など、学外からも多くの研究者がオンラインまたは対面で参加され、活発な議論が行われました。

このワークショップは、3つの講演を聴講することで、国際共同研究に関する知識や手がかりを得た後、それらを活用して、国際共同研究を行う上で直面し得る課題の解決策についてグループ・ディスカッションを行い、その結果を発表して参加者間で共有することで、参加者の皆様に国際共同研究チームを形成し、その研究を遂行するための知識やヒントを得て頂くことを目的としています。

 

筑波大学は、海外の大学と国際共同研究の推進や学生・研究者交流を通じたグローバル人材の育成を強化しています。そして今年、筑波大学は6大陸の24大学で構成される「Worldwide Universities Network (WUN)」に加盟し、グローバル課題に取り組む国際共同研究や交流の促進をさらに強めています。WUNと筑波大学の協力を促進するために、11月13日に、WUN Executive Directorでロチェスター大学卓越名誉教授のピーター・レニー教授とWUN事務局のジョイ・リン博士が筑波大学を訪問されました。そこで、この機会に本ワークショップを開催し、永田恭介学長による開会の挨拶後、レニー教授にWUN加盟校のネットワークを活用した国際共同研究や教育・交流などの成功事例について基調講演を行って頂きました。

 

続いて、生命環境系の雷中方准教授、体育系の永田真一准教授に国際共同研究の実践的な進め方について講演して頂きました。WUNでは、加盟大学の研究者間で国際共同研究を推進・発展させるために、毎年、Research Development Fund(RDF)を公募しています。RDFに応募するには、少なくとも2大陸の3つのWUN加盟校が参加しなければいけないという条件があります。WUN以外の大学・研究機関も参画可能です。各大学からはその大学の研究者がPI(研究代表者)となる課題は2件まで応募可能となっています。雷准教授、永田准教授は、学内審査を経て、筑波大学から今年のRDFに応募された2名の研究者です。このお二人には、RDF応募時にどの様に国際共同研究チームを形成し、どの様な研究課題に対してどの様に国際共同研究を進める予定なのかについてお話して頂きました。

 

その後、対面での参加者の方々に3グループに分かれて頂き、国際共同研究を行う上で直面し得る課題を選んで、それらにどの様に対処すれば良いのかについてディスカッションを行って頂きました。各グループではリーダーの方を決め、ディスカッションのリードやファシリテーションを行って頂きました。TRiSTARプログラムの星崇仁フェローが1グループのリーダーを務め、朴寅成フェロー、国立環境研究所の青木多美・高度技能専門員も1グループのメンバーとして参加しました。次に、各グループのリーダーが発表を行い、議論した課題として、「適切な共同研究者を見つけることの難しさ」「学生・若手研究者が国際的な場での交流に消極的」「学内の研究部門や国際部門間の連携や情報共有の不足」等が挙がりました。各課題について、具体的な解決案が共有され、活発な意見交換が行われました。その後、レニー教授から総評コメントを頂き、国際共同研究を進める上で多様な専門知識を必要とする研究課題を選ぶ重要性等が述べられました。また、WUN事務局のリン博士からは、研究者同士のつながりを促進するためのデータベースシステム「WUN Hub」を活用し、共同研究の機会を積極的に探ることを推奨するコメントがありました。さらに、本グループ・ディスカッションを通じて、国際共同研究を推進する上で有ると良いと思われる学内支援の内容も明らかになりした。今後、研究マネジメント室が学内の関連組織と連携しながら具体的な方策の検討を進めていく予定です。

 

最後に、梅村雅之TRiSTARプログラムマネージャーの総括的な閉会の挨拶でワークショップを終えました。本ワークショップを通して、参加者の皆様が国際共同研究チームを形成してその研究を遂行するための知識やヒントを多く学び、今後の自身の国際共同研究に活かして頂けることが期待されます。